八月の終わり 海月(くらげ)の海へ

八月の終わり 
見張台がポツンと一つ 浜辺で風に吹かれていました   


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もう誰も泳がない海 
波が打ち寄せ、打ち返し ひたすらリズムを刻むだけ


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波に はしゃぐ親子の歓声は 
波音に吸い込まれ 海へと還ります 


夏休み最後の日曜日 

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海はすでに 海月(くらげ)の天下です 
海藻のまにまに ゆらめき漂う海月たち


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ゆらゆらゆら のんびり浮かんでは沈み 
ゆらゆらゆら 海月たちは無心に遊びます


海月は夢を見るのでしょうか 
いえいえ、夢を生きているのでしょう 太古の水の惑星が紡いだ夢を


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なぎさに打ち寄せられた 透明なまん丸い体 
まぶしげに太陽を見上げます


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やがて波に運ばれ砂の上  
無慈悲な太陽のもと 海月の夢は潰(つい)え 消え去ります


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砂浜には点々と海の月  夕焼けに海が染めるころ 
体の水は干上がり
 いつしか粉ごなになるでしょう  

ある日気がつけば 砂のひとかけ 


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そして月夜の晩、砂つぶたちは 迎えに来た波にいだかれ 海へと還ります


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熱い夏がすぎてゆきます  はるか沖の砂州の向こうへ

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夏がすぎてゆきます  白い砂州を越え 水平線のかなたへと

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月夜に海に帰っていった海月だった砂粒たち どうなったんでしょうね? 萩原朔太郎の『月光と海月』 をお読みください。 ステキな詩です。 



    『月光と海月』   萩原朔太郎

     月光の中を泳ぎいで     群がるくらげを捉へんとす  手はからだをはなれてのびゆき

     しきりに遠きにさしのべらる もぐさにまつはり       月光の水にひたりて  

     わが身は玻璃のたぐひとなりはてしか            つめたくして透きとほるもの流れてやまざるに

     たましひは凍えんとし    ふかみにしづみ        溺るるごとくなりて祈りあぐ

     かしこにここにむらがり    さ青にふるえつつ   くらげは月光のなかを泳ぎいづ

     ( 降り注ぐ、満ちる光の確かさに、幻さえも、真に見えて… )



よろしければ、フジ子・ヘミングのピアノで月光の海のくらげをごらんください。




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