時空を超えて

アクセスカウンタ

zoom RSS 「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」展 サントリー美術館 

<<   作成日時 : 2010/12/03 23:19   >>

ナイス ブログ気持玉 26 / トラックバック 0 / コメント 24

画像秋の雲を写しこんで
青天に突き立つ摩天楼 
建物じたいが秋のオブジェとなっています
東京ミッドタウンのサントリー美術館で開催中の
「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」展
に立ち寄りました。

18世紀後半、安永・天明・寛政期の江戸には
喜多川歌麿、東洲斎写楽などの浮世絵師の
スターたちが登場します。
蔦屋重三郎(1750−1797)は、彼らの版元でした

今でいう出版社の社長であった蔦屋重三郎。
本拠地は、日本一の遊郭、吉原でした。
この展覧会は、江戸文化における蔦谷重三郎の
出版人として果たした役割と功績にフォーカスして
おり、中々ユニークでした。また、歌麿・写楽の見事な
作品も多く面白かったですよ。 

画像


画像 じつは私、浮世絵は広重や北斎の風景
 そして国芳の描く動物、特に猫などは
 大のお気に入りなのですが
 遊女を描いた浮世絵は好きではありませんでしたし
 今でも好きではありません。
 とても美しい人が多いですが・・・

 浮世絵には多くの遊女が描かれていますね。
 彼女たちの境遇を考えると、いくら華やかに装っていても
 優美な所作であっても、痛ましくて可哀想で・・・・

 左 青楼七小町 玉屋内花紫 喜多川歌麿画 1794-95
 千葉市美術館
 
 皮肉なことに、江戸文化の最先端は遊女たちの吉原から
 発信されました。
 蔦谷重三郎は、吉原生まれの吉原育ち。 

画像元禄(1688-1704)以後、政治・経済が
京都・大阪から江戸へと重点を移すなかで
文化面でも江戸は著しく自己色を発揮してゆきます。

江戸での出版物の需要もうなぎのぼり。
18世紀の中葉には、江戸での出版点数が上方を上回ります。 
そうした時代のうねりに乗って、蔦谷重三郎は
吉原で1774年出版業を創業し、
吉原のガイドブック、『吉原細見』を世に出します。
ガイドブックって、昔から大人気だったんですね!

玉屋内 若梅 喜多川歌麿画 1793(右)
平木浮世絵財団
 
「傑出した版元と卓抜した芸術家が信頼の絆で結ばれあい
お互いの創造エネルギーを存分に放出することができたとき
そこには見事な文化の華が生み出される」 


画像 と松本寛はその著、「蔦谷重三郎 江戸芸術の演出者
 のなかで述べています。 まさにその通り!その点は今も昔も変わりません。 

 歌麿、写楽を発掘した重三郎は、北斎を狂歌本の「さし絵師」として抜擢。
 これがその後の北斎の活路を開きました。 鋭い発掘眼ですね! 

 私は蔦谷重三郎についてほとんど知らなかったので
 左の本を読んでみました。重三郎は大変企画力のある
 また常に時代の先端を読者に提供する熱意あふれる出版人だなぁ!
 と思いました。重三郎なら今の時代でもベストセラーを連発するでしょう!

 当時、吉原は知識人たちが集う一大文化サロンの様相を呈していました。

 狂歌が大流行した時代でもあります。蔦谷重三郎は狂歌会にも参加し、
 人脈を広げ、絵がついた狂歌絵本 ↓ をぞくぞく出版。 これがまたバカ受け。

画像
                    「百千鳥狂歌合」 喜多川歌麿画 1790-91 千葉市美術館  

上のじつにステキですね。歌麿さんが挿絵とはなんとぜいたく!絵だけで大変な美術品ですね!

画像
              新吉原春景図屏風(部分) 歌川豊春画 (1781-89)  当時の吉原の盛況ぶり

浮世絵と言えば、なんと言っても美人画と役者絵です。 歌麿の美人大首絵がたくさん展示されていました。圧巻!重三郎は、寛政年間(1789−1801)歌麿と手を組み、美人画界の制覇に乗り出します。 蔦谷出版の歌麿の美人画は、つぎの三つに大別されます。

@ 評判の市井の美女を描いたもの つまりお店の看板娘など、素人さんです。いわゆる町のアイドル。みんなとても可愛いかったです。

画像
              難波屋おきた 喜多川歌麿画(部分) 1793 和泉市久保惣記念美術館
 
A 初めのほうに載せた、吉原遊郭の妓楼のシンボルとなる名妓を描いたもの きれいな人ばかり。

B 「婦女人相十品」「婦人相学十躰」など、女性の内面性の真実に迫ろうとする意欲作 ということですが、私、よくわかりませんでした。 下の絵、浮気性の女子なんですって?? ええ、どこが〜〜〜? 乳房が見えているから?顔はほかと大差ないように見えたけど・・・

画像
             婦人相学十躰 浮気の相 喜多川歌麿 1792-93 東京国立博物館

そして重三郎は写楽を発見します! 写楽がどういう人物であるかについては諸説がありますね。重三郎は、役者絵の世界でも覇権をめざします。そしてそれまでの役者絵とは異なる写楽による斬新な新役者絵を出版します。
大首絵、すばらしかったです。中々これだけの数の名品を見ることはできないでしょう。

画像
       四世松本幸四郎の山谷の肴屋五郎兵衛  東洲斎写楽画 1794 江戸東京博物館

重三郎は、一度に30種近くも同時に売り出すという派手な演出で、江戸っ子の度肝をぬいたのです。ナルホド、派手な仕掛けが有効なのは今も昔も同じなんですね。

画像
           谷村虎蔵の鷲塚八平次 東洲斎写楽画 1794 城西大学水田美術館

さて、会場で一枚の絵が目を引きました。歌麿の肉筆画「女達磨図」です。白隠を思わせる遊女です。不思議な絵だなぁ?と思っていたら、「女達磨」についての説明が下山弘著の「遊女の江戸」という本に載っていました。

画像
               女達磨図 喜多川歌麿画 寛政3-5年(1791-93)頃 栃木市蔵

だるまさんというのは、達磨大師が九年の座禅によって手足が腐ってしまったという伝説から、真ん丸い形をしていますね。 「女達磨」の絵は英一蝶(はなぶさいっちょう)が創始したそうですが、江戸期よく描かれたそうです。

画像吉原の名妓、半太夫が商人に縁付きました。
たまたま来客時、「だるまさん」の話になったとき
「おや、九年も辛抱なすったお坊さんが居てござんしたか」と
女房になった半太夫は言いました。そして
「九年くらいなら大したことござんせん。女はふつう十年の年季。
してみれば、私なんぞだるまさんよりも悟りを開いた
と申せますかもしれませんよ、ホホホ」 と笑った。 

これにはお客は返す言葉がなかったそうです。

私は遊女のことも遊郭のこともよく知らなかったので
少し関連本(右)を読んでみました。

画像 歌麿たちの浮世絵に描かれた美しい遊女たち
 けれどもきれい事の裏には、陰惨な現実が牙をむいています
 彼女たちは貧しさゆえに売られ、年季に縛られ、男の享楽のため
 体がボロボロになるまで働かされた性の奴隷だったのですから。

 性病の罹患率はきわめて高く、年季が明ける頃には多くの者が
 子供の産めない体に・・・・
 日本各地にスゴイ数あったという江戸期の遊郭の中で
 最高級とされる吉原でもその点は例外ではありません。 
 吉原の公文書では「売女(ばいた)」が正式名称。
 地方では、村を歩けば、村人から石を投げられました。
 お墓は無縁墓。  
 
 扇屋内蓬莱仙 喜多川歌麿画 1793-94 東京国立博物館 

 浮世絵に残された美しい横顔、たおやかな立ち姿、はかなさ。
 きらびやかな吉原という苦界の中の生。 合掌。


簡単にご紹介しました。12月19日(日)までだそうです。ずいぶん前に見に行ったのですが、忙しくて記事が遅れてしまいました。 下はサントリー美術館のあるミッドタウンに隣接する檜町公園。

画像


画像


画像



画像



画像
                         新美術館のとなり 落ち葉でいっぱい



画像そしてサントリー美術館近くの新美術館では
没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった」展
をやっています。 太字クリックで公式サイトへ。

12月20日まで。 このゴッホ展、本当にすばらしかったです。

画像















「アイリス」「サン=レミの療養院の庭」「アルルの寝室」などなど・・・・名品が多数出展されています。「アイリス」の前では作品がもつ圧倒的な美しさに涙が出そうになりました。 九州、名古屋でも開催されます。

参考: 「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」展 公式サイト へ

 
前の記事 
NASA 天の河銀河を挟む巨大な「泡」二つ発見&オリオン大星雲 クルト・ワイル「ユーカリ」に寄せて 

次の記事
もみぢ葉は・・秋のかぎりと見む人のため 明治神宮の紅葉 へ



蔦屋重三郎―江戸芸術の演出者 (講談社学術文庫)
講談社
松木 寛


Amazonアソシエイト by 蔦屋重三郎―江戸芸術の演出者 (講談社学術文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル






Amazonアソシエイト by 喜多川歌麿 (新潮日本美術文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 26
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた 驚いた

コメント(24件)

内 容 ニックネーム/日時
蔦谷重三郎さんって方のことは全く知りませんでした。浮世絵師だけいても その作品を世に出す人がいないと 作品が広まることは無いんですよね。いつの時代も 出版や広報 マスコミの仕掛け人が影の重要な役割をになっていたんですよね。
長野県に済んでいるので 葛飾北斎が一時 住んでいた小布施には 縁があって 浮世絵を見るのは好きですが 美人画の背景の悲しい物語があって 美しい作品が生まれたんですよね。
丸み
2010/12/04 11:43
こんにちは。
とっても嬉しいです♪
この展覧会絶対行かなくては!と思っているものだったので、詳しく紹介してくださってありがとうございます〜〜!

浮世絵は、今年から見始めたばかりの素人ですが、着物に興味がある私には美人画は見ておきたいジャンルです♪

遊女さんたちの現実を知れば知るほど、美しく描かれた浮世絵とのギャップを感じてしまいますが…そんな現実の中でも化粧をしたり身繕いをしている絵を見た時に、本当にこうして懸命に生きた女性たちがいたんだなあ…と思うと、美しく描かれてよかった!と言うように感じた事がありました。

当時の様子をうかがい知るには興味がつきない展覧会でしょうね〜〜!
早く見に行きたいです♪

公園の写真、素敵ですね。大自然の紅葉も素晴らしいですが、ベンチがあったり…人のあたたかみが感じられる風景も大好きです♪
桜子
2010/12/04 12:17
非常に興味深いですね!こちらにもこないかしら! わたしは、知人に占い師が何人かおりますが、占ってくれと言ってないのに勝手にわたしを鑑定します。そして、どの方からも、吉原のおいらんだったと言われます。でも、、だからなんやねん(笑)。過去は過去。今は今だし(笑)。
モニカ
2010/12/04 19:15
続きです。日本の浮世絵は本当に美しくて繊細で、大好きです。なかなか真似出来るものではありませんね。見惚れます。
モニカ
2010/12/04 19:19
3つも枠を使いすみませんm(__)m。この時代の遊女たちは、本当に沢山の苦労をしてきましたよね。描き手の方々も、重々解っていて描かれていらしたのでしょうね。どの絵もみんな美しいですもの。
モニカ
2010/12/04 19:23
丸みさん、こんばんは

そうでしたね、長野県の小布施。私も一度訪ねましたが、本当にステキな町でした。北斎館、あそこすばらしい! 北斎さんの肉筆画をたくさん所蔵なさっていて。北斎も蔦谷重三郎に抜擢されて挿絵を描いています。
出版物が成功するかどうかは、作家さんの力だけではダメですね。良い版元がいて初めて成るのでしょうね。新聞部にいらしたんですね。道理で丸みさんの記事、すごく面白い!読者に楽しんでもらえる視点とページの企画が光ってますもの。 コメントありがとうございます。
☆サファイア
2010/12/04 20:13
桜子さん、こんばんは

「懸命に生きた女性たちがいたんだなあ…と思うと、美しく描かれてよかった!」桜子さんがおっしゃるのに同感です。美しく描かれているのが、せめても救いですね。本を読んでみて、あまりに非人間的な生活を強いられていた彼女たち。言葉を失くしました。大変充実した展覧会です。きっと桜子さん、楽しまれることと思います。浮世絵の中の着物も、私なんかよりずっと桜子さんなら、よくおわかりになると思います。色々なデザインがあって・・・
コメントありがとうございます。
☆サファイア
2010/12/04 20:27
モニカさん、こんばんは

占い師がそんなこと言ってましたか。私はどんな占い師でもあっても、まったく信用していないので、ぜったい見てもらわない方なんですよ。そのお話は、過去生があれば、という前提つきですよね。転生を認めるなら、誰もが一回や二回、男女を問わず、遊女やら乞食やら、兵士やら、奴隷やらをやっているのではないでしょうか? う〜〜ん、そういえば私、古代ローマのガレー船に乗っていたような気が・(笑) この展覧会、大阪のサントリー美術館でもやるのかな? なにも書いてなかったので、そのあたりわからないのですが・・・浮世絵はおっしゃるように、すばらしいですね。女子を描けば、なんと言っても歌麿さんかしら? ゴッホもモネなども浮世絵を蒐集していて、大きな影響を受けていますね。私が好きなのは動物を描いたの?猫のが大好きなんですよ。 
コメントありがとうございます。 

☆サファイア
2010/12/04 20:49
いやん。来週見に行く予定です。またまた予習させていただきました。
ところで、漫画の紹介で恐縮ですが、「猫絵十兵衛」のお師匠さんのモデルが国芳です。私の周りでは人気の漫画です。内容がほぼ猫の話です。機会があったら、ぜひ(*^_^*)
norako
2010/12/04 22:15
浮世絵の事は、詳しくは知りませんが、私は女子を描いた浮世絵に何となく惹かれます。
女性の美しさが出ているように思います。
でも、サファイアさんが、おっしゃるように遊女であった、モデルさんの心の中を考えると、可哀そうですね。
きっと浮世絵のモデルの女性は、まだ本当に若くてあどけない女性だったのでしょう。

サファイアさんのブログから、たくさん学ばせて頂きました。
ありがとうございます。
momiji
2010/12/04 22:29
浮世絵は好きだし吉原に代表される性風俗も偏見なく評価もしていますが、かといって、遊女の絵を見ていると、なんというか……吉原風俗が世界に誇る文化か、というような溜息が(苦笑)。
でも、蔦屋をはじめ多彩な才能が開花した江戸時代は素晴らしいと思います。とはいえ、江戸幕府というのは意識してか、意識せずにか、巧妙な装置を作ったものだと思います。吉原で百姓町人の毒気を抜き、歌舞伎に女優を禁止することで演劇からリアリズムを奪ってしまった。
意識してだったら、たいした先見の明です。
風(紫雲改名です)
2010/12/04 22:53
norakoさん、こんばんは

「猫絵十兵衛」未読です。早速読もうっと!全編、猫だらけ?! ぜったい読みます(笑)漫画は最近は、「鋼の錬金術師」を読破中。27巻までまだありますが・・
たしかnorakoさんはゴッホ展はいらしたんですよね。私、norakoさんの記事を拝見してすぐ行ったと思うから。 こちらこそご紹介ありがとうございました。
ゴッホ、良かったですね! 蔦谷重三郎も楽しめると思います。
コメントありがとうございます。

☆サファイア
2010/12/04 23:17
momijiさん、こんばんは

momijiさんのおっしゃるとおりですね。特に歌麿の描く「女人」は匂い立つようで、みなさん、綺麗です。描かれた遊女については、男女で、見方やそれへの想いが異なると思うんですよ。男子は男目線ですし、女子はどうしても彼女たちが強いられた苛酷な労働環境への同情が先にきてしまうのではないでしょうか。
みんな「若くてあどけない」本当にそう。だからなんか痛ましくてたまらないのですよ。 コメントありがとうございます。
☆サファイア
2010/12/04 23:38
風さん、こんばんは

「偏見なく評価」とはつまりは吉原への憧憬?(笑)ふふ〜〜ん、なるほど(笑)いえいえ、男性としてはごくごく当然で自然な感想だと存じますが(笑)
「吉原風俗が世界に誇る文化か、というような溜息が」←これわかります。私も海外の方に浮世絵について説明するとき、ホント困り果てますから。ぎょっとするガイジン、多いですよね。
蔦谷重三郎の時代、出版界にはわくわくするようなエネルギーが渦巻いていましたね。新奇のものがどんどん世に出され・・その中から文化が花開き・・・
遊郭から文化を創っていったというのは、世界でも稀なのかも。 イタリア・ルネサンスとは大違いだなぁ〜〜 コメントありがとうございます。
☆サファイア
2010/12/05 00:04
☆サファイアさん おはようございます

桜紅葉が 日に映えて 綺麗〜^^*

いつの時代も
企画力牽引力のある編集者は 偉大だと
実感します

>苦界の中の生

歌麿や写楽の一生も 謎に満ちていますね
遊女たちの儚さ 逞しさ。。 どんな運命であろうと
抗い切磋琢磨し 懸命に生を貫いた
そんなふうに 生きたいなと切に。

たったいま絵筆を置いたような
ゴッホの鮮烈 色彩の洪水…☆ 
どんな展示だったのでしょう 気になります*^.^*
吟遊詩人
URL
2010/12/05 08:01
吟遊詩人さん、ありがとうございます。

「どんな運命であろうと抗い切磋琢磨し、懸命に生を貫いた」そうですね!この時代、郭から逃げ出せなかったですね。逃げ出せば死や凄惨なリンチが待っていましたから。現代においても、地域によっては辛い境遇を生きざるをえない人たちがいます。「運命」をどうとらえるか、という点で色々考えさせられました。

ゴッホは、初期の作品からどのように彼の画風が変遷し、真の芸術家として独自の世界を創造していったかを展示していました。オランダ時代の初期の作品はバルビゾン派や写実主義の影響が多分に見られ、作品としては平凡です。彼はミレーを大変尊敬していたので、ミレーの絵を模した習作群、けっこう面白かったです。「種撒く人」は、同じテーマなのに二人の画風はまったく異なっていますね。ドラクロワの影響も。ゴッホは数年のうちに画風を劇的に変化させています。その間、印象派や浮世絵の影響などあり、その軌跡をたどることができる構成になっていました。努力家で一生懸命ミレーを含む巨匠たちの作品を研究し習作していたのが印象的でした。晩年の作品はすばらしい光彩を放ち、観る者を圧倒します。画面は形容しがたい神々しさにあふれていました。
コメントありがとうございます。


☆サファイア
2010/12/05 11:50
サファイアさん、こんにちは。
「蔦谷重三郎展」、楽しく観させてもらいました。
江戸の出版界の王、蔦重。身上(財産)半減などの刑罰を受けながら歌麿、北斎そしてあの不世出の写楽を世に送り出しましたね。辛辣な当局の追及をたくみにかわし、庶民の表現・出版の自由を護りました。
もし彼がいなければ、”世界の浮世絵”はなかったかも。
このたびも文章とともに全体の配置に苦心され、すっきりとした構成で見せてもらいました。有難うございました。
minoc
2010/12/05 12:18
minoさん、こちらこそありがとうございます。

「もし彼がいなければ、”世界の浮世絵”はなかったかも」本当にそうですね!
幕府の弾圧(?)にも重三郎はなんかとても明るく対処して大きな人物だなぁと思いました。滝沢馬琴も十返舎一九も蔦屋出版から出して世に出たんですよね。そうなると教科書で習った(笑 お名前だけ知っております)人物たちの多くがみな彼にお世話になっているんですから、もうびっくりです。 それは活気ある版元だっただろうと、当時の様子をタイムマシーンでのぞきたいものです。 
コメントありがとうございます。



☆サファイア
2010/12/05 19:04
サファイアさん おはようございます。

美しい陰にあった悲しい現実。
それを越えるような素晴らしい作品の数々。
歌麿はどんな思いで描いていたのでしょう、、、と、ふと思いました。

試験、第一関門突破です。ご報告まで。

「おしゃかさま」
曲を聴いたことはありましたが、改めて歌詞検索をしてみました。
人間のなんと愚かなこと。
つくづく思い知らされます。
そして、その中のひとりとしてここに自分が存在する意味を
改めて考えます。
ありがとうございました。
ピュア
URL
2010/12/08 09:55
ピュアさん、おめでとう!

まずは第一関門、突破ですね! 気をゆるめちゃダメですよ! いよいよこれからが本番。前にもましてベストを尽くして勉強に励んでくださいませ!エミネムの詞を贈ります。”Lose Yourself" から下手な意訳で。

<ほら、今君はチャンスを手にしてるぜ。
それは、君がずっと欲しがっていたものを実現するための機会さ。
それは一つの瞬間。 
きみはこのチャンスをしっかり捕まえるかい? 
それともうっかりやり過ごすのかい?・・・
瞬間であるチャンスを捕まえろ! 逃すなよ。
無我夢中になれ、そのチャンスを手にいれるために・・・>

歌麿さんの胸中ってどんなだったでしょうね。当時は今とは価値観も社会通念も異なるし、歌麿さんは男だから、男にとっては天国だけど、女にとっては非道・理不尽きわまる遊郭というシステムじたいには、ほとんど問題意識をもたなかったかもしれませんね。  

風邪をひかないようにね。がんばれ!
☆サファイア
2010/12/08 21:20
とてもとても興味深く読ませていただきました。ありがとうございました!

若い頃はその面白さがわからなかった狂歌でしたが、随分あとになって何かの本で再び狂歌にふれたとき新鮮な驚きがあったのを思い出しました。これは立派な文化だったんだ、って恥ずかしながら気付いた次第。
黎明
2010/12/09 08:17
黎明さん、こんばんは

狂歌については私はまったく無知で、じつは今回の展覧会に出展されている狂歌を読んでみたのですが、わかる歌もありましたが、よくその面白さがわからないのがけっこうありました。江戸時代の風物や表現、比喩については、すでに廃れてしまっているものもあり、そのあたり門外漢の私には猫に小判状態でした(恥) 狂歌お好きな黎明さんなら、もっと興味がもてたんでしょうね。

イスラエルからお帰りになったんですね!あとで記事拝見しますね。
楽しみ! コメントありがとうございます。

 
☆サファイア
2010/12/09 21:14
そうですね、私が読んだ本は作家の好みで選択された、現代でも理解できる狂歌だったから面白いと思っただけかもしれません。数え切れないほど読まれたであろう歌のほんの少し見たことがあるだけで、知っている気になってはいけませんでしたね。随分後になって読んだ「随分」ももう「随分」昔のことになるのですが、そのとき感じたことを思い出して、ちょっと勇んで書いてしまいました。赤面です・・・。
黎明
2010/12/14 08:14
黎明さん

ご丁寧にありがとうございます。私なんか、狂歌についての本、一冊も読んでいないのです。黎明さんは少なくともお読みになっていらっしゃるから、全然違いますよね。 イスラエルの記事、とても楽しかったですよ! また黎明さんの記事、楽しみにしております。
☆サファイア
2010/12/14 19:50
「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」展 サントリー美術館  時空を超えて/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる