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zoom RSS 神話にみるドラゴンクエストと竜退治

<<   作成日時 : 2007/10/13 09:23   >>

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石見神楽のヤマタノオロチ
画像 記紀のハイライトの一つ、スサノオによる、オロチ退治に登場する八つの頭と尾のある竜蛇って、どういう存在なんだろう、と考えていました。まさか、あれが実在したとは、いくらなんでも考えられません。
 
 スサノオとヤマタノオロチとの闘いは、古代における大氏族間の抗争を反映したものであるという説があります。たとえば、大和の太陽神を崇拝する氏族(大和王権?アマツ族?)が、出雲地方土着の支配者を倒し、服従させたことを反映しているのではないか?戦いに負けた側を悪者、それも人間でない凶悪な獣として、後世に伝承されることもあるとか。

 一方、オロチは出雲国の最大の河川、斐伊川ではないかという説もあります。 この川は古来氾濫を繰りかえしてきたそうです。 さまざまな説があるようです。 まあ、そのあたりは、その道の先生たちにお任せしてっと。 

 でも、気になりだしたら、気になってしかたがない性格の私。 いろいろ思いめぐらしていました。昔よく読んだギリシャ神話のほこりのかぶった本も、引っ張り出して。 おお、なつかしや!オロチにかぎらず、神話にはヘンテコリンな怪獣がたくさん登場しますね。 ユング先生の考察どおり、たしかに、それらは、夜、夢の中で出会う奇妙な生き物たちに、似ているところが多々あります。

メデゥーサの首を掲げるペルセウス
画像
 スサノオのオロチ退治にみられる、ドラゴン・クエストの末に竜を殺す。 このモチーフは、世界各地の神話や物語で大変ポピュラーなようです。日本の神話にも、世界に誇れる立派な竜退治の物語があるので、とてもうれしいです

 退治する対象を竜に限定せずに、怪獣や悪の大王などまで入れると、数えきれないほど、こうした物語が世界中にあるらしいのです。若者がふるさとや家族を離れて旅立ち、大きな苦難・障害(竜的なもの)につぎつぎと出会い、それに挑戦し、大きな危険のなか、それに打ち勝ち、ついには宝物(とても価値のあるもの、美しい姫とか)を手に入れるという物語。

画像 ギリシャ神話では、英雄ペルセウスが、見た者を石に変えるという、頭の毛、いっぽん一本が毒蛇であるメデゥーサの首を、霊剣ハルペーで討ち取ります。ハルペーとは、刃が弓なりに曲がっている霊剣。 上の写真の剣は、ちょっと形に問題がありますね(トホホ)。

 その後、ペルセウスは、この剣で、星雲の名で有名なアンドロメダ姫を縛る鎖を断ち切り、姫を海の怪獣(巨大なクジラとも言われる)から救い出します。アンドロメダは岩につながれ、生贄にされかかっていたのです。その後、ふたりは結婚します。
   
     ギュスターヴ・モロー作  「ペルセウスとアンドロメダ」1867-69年頃 ↑


画像 ギリシャ神話では、ヘラクレスのヒュドラ退治も有名です。 ヒュドラとは9つの頭をもつ、沼に棲む水蛇。 もっと多くの頭があるという説もあるようですが,,,,←ヤマタノオロチの親戚筋? はたまた、箱根にいる九頭龍のお仲間? このヒュドラ、頭を一つちょん切っても、根元からさらに二つの頭が生えてくるという、やっかいな怪獣なのです。ヘラクレスはヒュドラ退治のほかにも、多くの怪獣退治や難題をこなさなければならず、苦難の運命を生きる悲劇の英雄です。ヘラクレスの場合は、プリンセスと「めでたし」とはなりません。

画像 すごくがんぱったのに、ごほうびは、ほぼセロ。そういう人生もありますね。ギリシャ神話は「めでたし」の話ばかりでないところが、なかなか奥ゆかしく、深い。 ヘラクレスはその死にいたるまで、ドラゴンクエストをしつづけるタイプなんでしょう。  
 いますね、そうした真の勇者が。
 ミャンマーで亡くなられた報道カメラマン、長井健司さんに合掌。
 
             ギュスターヴ・モロー作 「ヘラクレスとヒュドラ」 ↑


画像 一方、アメリカは若い国で神話なんてない、と思っていたら、いやはや、よく儲かる神話を作りだしています(笑)。さすが資本主義の覇者。 
 
 神話的ストーリーをもつ、アメリカ映画「スターウォーズ」のエピソード4では、まだ幼さの残るルーク・スカイウォーカーが、悪とされる帝国軍と戦い、囚われているレイア姫を救い出し、ジェダイの騎士に成長します。ここでは、光刃の剣、ライトセーバーが登場します。 

 ルークとレイアは兄妹ですので、結ばれるわけではありませんが、若き日のハリソン・フォード扮する、ハン・ソロ船長が、スサノオのごとく、途中からその無法ぶりと決別し、ルークに協力し、みずからの闇に打ち勝ち、クエストを成功させ、レイア姫と結ばれるのです。

 スターウォーズの大ファンである私は、ジョージ・ルーカスたちの戦略にきちんと乗せられて、映画は公開と同時に見に行き、さらにDVDボックスまで買う始末。 で、このシリーズの世界市場における天文学的な売り上げの数字に、ささやかながら計上されてしまったみたいです。

画像  スターウォーズでは、オロチのような竜蛇そのものは出てきませんが、それに代わるモンスター・キャラは多数登場します。そのなかで、一番怖かったのは、エピソード6の『ジェダイの帰還』に出てくる砂漠の穴にいるサーラック(Sarlacc)。あれは怖い!巨大なムカデとタコ、ゲジゲジとヘビを掛け合わせたような怪獣。ルークたちは、サーラックの穴に突き落とされそうになりますが、危機一髪、逃れます。

画像 でもなんといっても、スターウォーズの最大の魅力のひとつは、ダース・ベイダー卿(アナキン・スカイウォカー)でしょう!伊達正宗の黒の甲冑をモデルにして作られたという、あの黒ずくめのメタリックなコスチューム!ベイダー卿は、アナキン時代に、彼自身がクエストをおこない、失敗し、やがて、我が子ルークがおこなったクエストの果てに死にます。

 ギリシャ神話や各国の神話を意識しまくって作りだされた主人公のようですが、いまや押しも押されぬ、アメリカ神話最大のダーク・ヒーロですよね。それに、実によく稼ぐ(笑)!ハロウィーンなどの仮装に、あのコスチュームはひっぱりだこ。全部著作権使用料がかかります。ベイダーって、荒ぶる神であり、竜そのものだと思いませんか? すばらしい側面をもつ龍と暗い側面をもつ竜、両者が一体化し、クエストを行うヒーローであると同時に、クエストの的(まと)になる怪獣。 ああ、スターウォーズ大好き!


冒険の書− これを勇者たちに贈る −
画像 
ここで、我が日本の真打登場!現代は、誰もがいとも簡単に竜退治をサイバーワールドで体験できる時代!これって、いいのか悪いのか? 

 ゲーム、ドラゴンクエストがはじめて発売されたのは、1986年。 それ以来、シリーズ化され、「ドラクエ」の名で親しまれています。関連商品は、ガイドブック、攻略本、フィギュア、漫画版、カードゲームなど数知れず。世界中に輸出される大人気商品。そうです、ドラクエは、ファイナルファンタジーなどとともに、日本のGDPに貢献する一大産業なのです。
 
 絶大な人気の秘密のひとつは、人間の意識(特に男性の)の奥深いところに渦巻いている渇望 ―未知なる冒険に旅立ち、苦難があっても自分の力でそれに打ち勝ち、行く手をはばむものを倒し、さいごに、宝(とても価値あるもの)を手に入れる― を刺激し活性化させ、その願望をヴァーチャル空間で実現させる、という疑似体験ができるからなんでしょう。

 ドラクエはシリーズがすすむにつれ、色々な話が加わり、複雑な構成になっていくようですが、最初に発売された「ドラゴンクエスト」のシンプルなストーリーのなかに、ドラクエ人気の秘密があると思います。

 そのストーリーとは、伝説の勇者「ロト」の血を引く勇者が、「竜王」にさらわれた姫を救い出し、そして竜王を倒すこと。 プレーヤーは、その勇者になりきり、その目的を達成するためには、つぎつぎと敵キャラクターであるモンスター(魔物)を倒していかなければなりません。

 ところが、私はドラクエのゲームプレーヤーとしては、まったくの落ちこぼれ。最初のドラクエですら途中でクリアできず、ぜんぜん進めなくなり、それ以来、ほかの人たちの見事なプレーぶりを感心して聞くばかりです。(←ドラクエを語る資格もないか) 若い男の子たちはほんとうに上手ですね。

 ドラゴンクエストと竜退治はどうやら世界共通の普遍的なモチーフのようです。 時代や場所が違っているのに、なぜこうした竜とか怪獣退治の話が多くあるのでしょうね?
 
 つづきをまた少し書いてみようと思います。
 長いのをお読みくださいまして、ありがとうございました。


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2007/10/12 15:37
スサノオの竜退治 草薙剣は竜の剣?
スサノオ  「ドラゴンクエスト」の日本における元祖といえば、天照大御神(アマテラスオオミカミ)の弟、須佐之男命(スサノオノミコト)でしょう。 ドラゴンクエスト(Dragon Quest)とは、「竜の探求」、あるいは「竜を探す冒険」を意味します。   (漢字表記は『古事記』によるもの、以後カタカナ表記に)    スサノオは出雲の国で、民を苦しめていた八俣遠呂智(ヤマタノオロチ)を倒した竜退治のヒーローです。 ヤマタノオロチは、八つの頭と八つの尾をもつ大蛇、もしくは、大竜で、目はホオズキ... ...続きを見る
時空を超えて
2007/10/14 16:52

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